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智美術館 「陶と模様のものがたり 菊池コレクション」展 技法と模様(デザイン)とテーマと [美術 : 美術展、写真展紹介]

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智美術館 - Musee Tomoで開催中の「陶と模様のものがたり 菊池コレクション」展ブロガー内覧会に参加しました。
例によって特別な許可を得て写真撮影しています。通常はNGなので、ご注意願います。

★ 展示内容

収蔵品の中から”模様”をキーワードに選ばれた作品が並ぶ企画展です。
観点としては、模様の描き方と、デザインのテーマ(抽象的 or 花鳥風月 or 。。。)の二軸で、様々な作家の作品がチョイスされています。

模様の描き方には
  • 絵付け:筆で絵模様を描き、焼き付ける技法。
  • 彫文:素地を釘状のもので彫る「線彫り」やヘラを使う「ヘラ彫り」、鉋を跳ね上げながら削る「飛鉋」など。
  • 貼付:素地と同じ土で型抜きや手びねりで紋様を作り、貼り付ける技法。
  • イッチン描き:チューブ・スポイト状のイッチンに泥漿を入れて素地に紋様を描く手法。
  • 象嵌:素地の表面に線や模様を刻み、異なる材料を嵌め込む技法。
  • 釉彩:釉薬で模様を描く技法。
  • 練り込み:色や濃淡の異なる二種類以上の土を練り合わせて紋様を表す手法。焼成に高度な技量が必要となる。
  • 掻き落とし:生乾きの素地に化粧土屋釉薬、絵の具を塗ったあと、一部を削り取る技法。
などの手法があり、模様が立体的になるものもあれば、滑らかなグラデーションを描くものもあります。同じ作家でも、いくつかの手法を使い分けていたりして、「これとあれ、同じ人が作ったの?」と驚きもあったりして。

デザインのテーマ・モチーフとしては「抽象画」的なものと、「花鳥風月」が主。学芸員さん曰く、
絵画の抽象画を見る時、そこに意味を求めてしまいがち。何を表しているのか気になってしまう。だが、陶芸作品は抽象的模様が施されていても、純粋にその模様を楽しめる。その意味で、抽象的文様は陶芸に向いている。
とのこと。
また、
花鳥風月は馴染みのあるテーマだけに、凡庸になってしまう恐れがある。そうならないように工夫されたデザインが面白い。
という話も。確かに、ただ鳥や花の絵がさらに描いてあるだけでは、大量生産される市販の皿と何が違うの?となってしまう。

レインボーカラーの流れ? 織部焼の大皿ですが、なるほど抽象絵画のよう。でも、くだものを載せたらさらに華やかになりそうで、良いんじゃないかな。
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「夢つむぐ人 藤平伸世界 展」@智美術館 : これって壺? これってキモカワ? 奥深い現代陶芸の世界」で紹介した藤平伸さんの作品です。不思議な建物や人形といった作品が面白かったんですが、意外と(?)普通の入れ物も作っているんですね。まあ、この形を“普通”と思えちゃうところが凄いかも知れないけど。
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山の形(?)をした刺身皿だそうで。山と言われると、内部のフニャふにゃっとした紋様が森の木にも見えてくる。
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三角が並んでいるだけの紋様なのに、「布目杉林文長皿」と言われると確かに杉林に見えてくる。「銘」って重要ですね。
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とっても既視感のある、この鳥の模様。どこで見たのだろうか。鳩サブレー?!
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焼け跡のように見えるけど、釉薬で描いているのだそうで。この何気ない模様がかえって難しそう。
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青いのは凸凹してます。奥のはツルツルしています。でも、どちらも同じ作家の作品。しかも練り込み技法で作られていて、凸凹をそのままにしているものと、表面を磨いているものの違いだそうです。いやぁ、全く見た目が違うのに、これは面白い。
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左ヒラメに右カレイ。
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なぜか陶製の椅子。そして、なぜか「JOKERの椅子」と「QUEENの椅子」。JACKやKINGはどこに行った? そして、そもそもなぜ椅子? 模様は幾何学的なのに、存在自体が抽象的。
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ブロガー内覧会の特典ですかね。普段は見ることのできない部分まで見せてくれました。普通に置いてあると、皿の下に白いマットが敷かれているようにも見えるんですけど、高台のような構造になっているんです。ただの皿ではないのかな?!
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「変壺」。空豆?プシュッと潰すと、口がピリッと開いて、中からなんか飛び出してきそう。
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こうやって展示されると、山の上に月が出ているようにも見える?!
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★ 感想

残念ながら智美術館の展示スペースはそんなに広いわけではない。なので、収蔵品の”常設展示”はしていない。今回のような企画展の形で、テーマを決めてコレクションの中から選んで展示となる。まあ、その方が”めったに見られない”というプレミア感が出ていいのかも。

“陶器”というと、このような壺を思い浮かべる訳ですが、現代陶芸は奥が深い、いや幅が広い。形に模様に、自由。土を焼いて作ると言う、かなり“不自由”な表現方法なのに、不思議なものですね。
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前も言ったかも知れませんが、本当に色々な作品があるので、“自分のお気に入り”を見つける楽しみもありますよ。私はどれでしょうかね。空豆ぷちゅっもいいし、山型刺身皿は実用性ありそうだし。自分の中でも色んな観点で、それぞれ違うものを選んでしまいそう。

猛暑が続いて、智美術館までの急坂が辛いけど、一見の価値ありです。

★ 美術展情報

「陶と模様のものがたり 菊池コレクション」展は下記の通り、開催中。
  • 会期 : 2018/7/28(Sat) -11/4(Sun)
  • 開館時間 : 11:00 - 18:00
  • 休館日: 月曜日 , 9/18, 9/25, 10/9 (9/17 9/24, 10/8は開館)
  • 料金 : 一般1,000円 大学生 800円 小・中・高生 500円
  • 公式サイト : 最新の展覧会 | 智美術館 - Musee Tomo






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