So-net無料ブログ作成
検索選択

「ぼくのおじさん」 : おじさんの魅力は、五十年以上たっても色褪せない [映画の感想]

映画『ぼくのおじさん』公式サイト.png

★ あらすじ

ぼくのおじさんは、父親の弟で、我が家の居候。非常勤講師として大学で哲学を教えているが、週に一回しか授業がない。あとは家でゴロゴロしているだけ。動物園や遊園地になんて連れて行ってもらったことはないし、宿題を教えてくれることもない。
そんな僕は小学生。学校の宿題で、家族のことを作文にして提出しなければならない。仕方なく、こうしておじさんのことを書いている。

ある日、おじさんにお見合いの話があり、相手が写真展を開いているというのでその場で紹介されることになった。なぜかおじさんは一人で行くのを嫌がり、僕が付き添いをすることに。
お見合いの相手はハワイ生まれの日系人。写真家だったのだが、祖母が亡くなったあと、コーヒー農園を引き継いでいた。
こともあろうに、おじさんは彼女にひとめぼれ。だが、写真展のあとにはすぐにハワイに戻ってしまった。もう一度会うためには、ハワイに行かねばならない。でも、居候で、毎日ゴロゴロしているだけのおじさんにそんなお金がある訳がない。そこでおじさんは、普段は全く見せたことのない真剣さと勤勉さで、ある作戦を立て、実行に移したのだった。

なんだかんだあって、ハワイに行けることになったおじさん。しかも、僕と一緒に。こうして二人の珍道中が始まる。なにせ、着いてすぐに彼女と再会できたのもつかの間、なぜかおじさんは街で迷子になってしまう始末。こんなことで彼女のハートを射止めることができるのだろうか。しかも、途中からはライバルまで現れてしまうのだから。

★ キャスト&スタッフ

  • 出演 : 松田龍平、真木よう子、大西利空、戸次重幸、寺島しのぶ、宮藤官九郎、キムラ緑子、銀粉蝶、戸田恵梨香
  • 監督 : 山下敦弘
  • 脚本 : 春山ユキオ
  • 音楽 : きだしゅんすけ
  • 原作 : 北杜夫

★ 感想

たぶん、原作を小学生の頃に読んだ気がするんだけど、内容をすっかり忘れていました。なので、新鮮な感覚で楽しめましたよ。
原作の初出は五十年以上前のはず。そう考えると、ハワイを舞台にするなんてずいぶんとハイカラだったんだなと改めて感心。さすがは北杜夫ですね。
まあ、今の時代だとLCCやらなんやら頑張って探せば、ハワイもかなりお安くいけるでしょうから、居候のおじさんでもそれほど張り切らなくても良かったろうに。でも、それでは話にならないし、そもそも深く考えるよりも素直に楽しむのがこの作品の見方でしょう。面白かった。笑って、ちょっとホロッとして、最後は爽やかな気持ちになれる、いい娯楽作品でした。

真面目にとぼけるのって難しいと思うけど、さすがは松田龍平。笑わせてくれました。しょうもない奴なんだけど憎めない、そんな役になりきっていた。“父親の血を引いている”ってことでしょうか。
あと、子役の子もグッド。どこにでもいる普通の小学生という雰囲気を旨く出していた。まあ原作から考えると、文才のある普通じゃない子なんでしょうけどね。ともあれ、おじさんとの絡みが自然で、安心して観ることができました。
もちろん、前からファンだった真木よう子もグッド。陰があったり、闇を抱えていたりという役柄が多いけど、今回は可愛らしく、そして健気に頑張るお姉さんって感じ。これまたいいですね。

ずいぶんと冷え込んできた今日この頃。ほっこりするのにぴったりの作品だと思います。おすすめ。

続編もありそうな雰囲気?

★ 公開情報


★ 原作本


Amazon.co.jpで購入する
楽天ブックスで購入する
Omni7 セブンネットショッピングで購入する

★ Huluのオンライン試写会で観賞

実はこの作品、公開前にHuluのオンライン試写会に当選し、視聴したのでした。オンライン試写会、チョコチョコやっているみたいです。私も今回で二度目の当選。自宅で観られるので、スケジュールも合わせ易いし、なかなか良い仕組み。
面白そうな作品があったら、また応募せねば。

Huluで今すぐ視聴!今なら無料視聴実施中!



映画(全般) ブログランキングへ




nice!(10)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

「インフェルノ」 ちょっと慌ただしいかな。ダンテの神曲の世界にもう少し浸りたかった [映画の感想]

IMG_20161029_121520.jpg

注意 : ★感想 にはネタバレありです。

★ あらすじ

ロバート・ラングドン教授が目を覚ますと、そこは病院のベッドの上だった。点滴に繋がれ、酷い頭痛で記憶も曖昧だ。自分がどこにいるのか、なぜここにいるのかも怪しい状態。女医が立っていて話しかけてくる。どうやら自分は頭に傷を負って運び込まれたのだと気が付く。そして、窓の外を見てさらに驚きが。ハーバード大学のキャンパスにいた記憶が最後だったのだが、窓の外にはフィレンツェのドゥオーモが見えていた。
だが、ゆっくりと記憶を取り戻している暇はなかった。いきなり女性警察官の“追っ手”が銃を持って病室へと向かってきたのだ。女医に助けられ、何とか逃げ出したラングドン教授。女医のアパートで所持品を探ってみると、記憶にないポータブル・プロジェクターが出てきた。壁に投影してみると、そこにはダンテの神曲 地獄篇の挿絵、ボッティチェリの「地獄の見取り図」だった。そう、それは数日前に自殺した大富豪かつ生化学者のゾブリストが残したメッセージ・挑戦状だったのだ。
ゾブリストは、無制限の人口増加が人類の破滅をもたらすとし、“強制的な”人口抑制計画を立て、実行しようとしていた。今のままだと百年後に人類は滅びると信じ、それを避けるためにこの時点で“人口を半分にする”==”人類の半分を(ウィルスによって)抹消”しようとしていたのだった。

ラングドン教授はダンテの神曲に込められたメッセージを読み解き、殺人ウィルスを阻止することができるのか。彼の挑戦は否応なしに、そして残り少ないタイムリミットで以て強制的に始まってしまったのだった。

★ キャスト&スタッフ

  • 出演 : トム・ハンクス、フェリシティ・ジョーンズ、シセ・バベット・クヌッセン、イルファン・カーン、他
  • 監督 : ロン・ハワード
  • 脚本 : デヴィッド・コープ
  • 原作 : ダン・ブラウン

★ 感想

だいぶ原作とは異なった筋書きになってました。かなり派手なパニック映画になっていた。
もちろん、原作でも“死のウイルス”は出てくるんですが、直接的な殺人・殺戮を引き起こすものではない。もっと静かに、だが確実に人口を“抑制する”ものだった。そしてなにより、もっとダンテの神曲がフィーチャーされていた。
さすがに二時間では厳しいのは分かっているけど、それは「ダ・ヴィンチ・コード」でも同じだったはず。あちらの映画化の方が原作に近かった。

とは言え、こういうのは良くあること。あくまでも原作は原作であって、脚本化されるときには手が加えられるもの。ということで、映画は映画として観た方がよいと思います。そう思って見直すと、なかなかスピード感があってグッド。なにせ、ラングドン教授(トム・ハンクス)は始終、走り回っている印象が。殺し屋(?)に追われ、当局(?)に追われ、謎の組織まで出てくる。フィレンツェやベネチアの街をあちこち逃げ回り、それを通して観光名所を案内してくれます。もちろん、ラングドン教授の“案内”なので、ヴェッキオ宮殿の秘密の扉から入り込み、五百人広間の屋根裏にまで連れて行ってくれるので、飽きることがありません。

ダンテの神曲 地獄篇(インフェルノ)のイメージからすると、映画の方が実は合っているかも。原作はもっと静かな恐怖、希望なき未来という感じだから煉獄篇(Purgatorio)の方がしっくりくるかも知れない。読むと分かるんですが、地獄篇・天国篇はそれなりに面白い。でも、煉獄篇は変化に乏しく、読み続けるのもシンドイ。まさに煉獄。原作は、そんなジワジワくる恐怖・不安を感じさせくれました。でも、映画の方は、業火に焼かれ、病に冒される地獄のイメージ通り。

ということで、原作が好きな人にはおすすめしません。それをちょっと置いておいて、ラングドン教授の別の冒険譚として観るならばおすすめの一本です。

★ 公開情報


★ 原作本


Amazon.co.jpで購入する
楽天ブックスで購入する
Omni7 セブンネットショッピングで購入する


参考書というか、ダンテの「神曲」はこちら
Amazon.co.jpで購入する
楽天Kobo電子書籍ストアで購入する
Omni7 セブンネットショッピングで購入する



映画(全般) ブログランキングへ




nice!(6)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

「Anniversary (アニバーサリー)」 : 五つの記念日が繋がりあって一つの物語になる [映画の感想]

IMG_20161027_190157.jpg

★ あらすじ

記念日(アニバーサリー)をテーマにした、五本からなるオムニバス・ムービー。そして、それらを結びつけるプロローグ・エピローグからなる作品。

● 「ハッピーバースデー」

スーパーでの万引きを見逃す代わりに、沼津に連れて行けと“命令する”少年と、その脅しになぜか従ってしまう、気のいいチンピラ。少年は、幼稚園の時に「迎えに行く」と約束した沙織に会いに行こうとしていたのだ。偶然が生んだコンビは、沼津へと車を走らせた。
途中、食べ歩きで所持金を使い果たした女の子が旅に加わったり、二人組のチンピラに絡まれたりと、珍道中は続く。でも、急がねばならない。明日は、沙織の誕生日で、その日までに迎えに行かねばならないのだから。

● 「生日快樂十分幸福」

映画監督が「アニバーサリー」をテーマに作品を作ろうと、台湾にやってくる。だが、まさにノー・プラン。何も考えていなかった。仕方なく、現地コーディネーターの女性を作品に起用し、なんとか映画を撮り始めた。だが、そんなのでいい作品はすぐには作れない。何度も振り出しの松山空港に戻ってきては撮り直し始める。果たして期日までに彼は作品を仕上げることができるのか。

● 「記念日が行方不明」

絢子は学校でも、家庭でも居場所が見つけられない。唯一の楽しみ(逃げ場)は、手帳に綴った記念日。全ての日に「初めてチョコミントを食べた日」だの、「インコを飼い始めた日」だのを書き込み、記念日にしていった。だが、今日の分だけ空白になっている。前に、何かの記念日を決めて書き込んだはずなのに。
ふと気づくと、なぜか絢子は電車の中に座っていた。他の乗客は一人だけ。帽子も含めて全身を白でコーディネートした男だ。この電車は何なのか、どこに向かっているのか。
途中で停まった駅は、なぜか全てが月日の名前になっている。そして、それぞれの駅で(月日で)、絢子の記念日に纏わるエピソードが展開されるのだった。

果たして、電車はどこに向かっているのか。そして絢子の旅の終わりには何があるのか。消えてしまった記念日を取り戻すことはできるのだろうか。

● 「五十年目のシンデレラ」

老齢の男は、上品そうではあるがちょっと様子が怪しい女性を連れ、ある町にやってくる。そして、町のあちこちをゆっくりと二人して見て回った。男は色々と説明をするが、女性は興味を示さない。仕方なく、二人してカフェに入った。男はブレンドコーヒーを頼む。女性はモカを頼んだ。
彼女がモカ・コーヒーを飲んだとき、ある奇跡が起きる。

● 「#地上300mのタダオ」

売れない芸人の男は、デザイナーの女性と、彼女の家で同棲をしている。何があってもヘラヘラと笑っている男。約束を守ったためしがなく、一向に芽の出ないお笑いを淡々と続ける男に、女はついに怒鳴りだしてしまう。そして、男は出て行ってしまった。
彼がいなくなり、仕事も今ひとつやる気が出ない・アイデアも出ない彼女。数日たったとき、彼から急に呼び出しの電話がかかってくる。「明日の朝一番で栃木に来て欲しい」と。何を今さらと思いつつも、彼女は慌てて栃木に向かうのだった。

★ キャスト&スタッフ

  • 「ハッピーバースデー」
    • 出演 : 若葉竜也、鈴木 福、玉井詩織(ももいろクローバーZ)、飯塚悟志
    • 監督 : 佐々木敦規
    • 脚本 : 三芳和幸
  • 「生日快樂十分幸福」
    • 出演 : 小橋めぐみ、青木崇高
    • 監督 : 本広克行
    • 構成 : 土城温美
  • 「記念日が行方不明」
    • 出演 : 伊藤万理華(乃木坂46)、栗原 類、川久保拓司、中村靖日
    • 監督 : 高橋栄樹
    • 脚本 : 狗飼恭子
  • 「五十年目のシンデレラ」
    • 出演 : 中村嘉葎雄、松原智恵子、音尾琢真
    • 監督 : 萩原健太郎
    • 脚本 : 土城温美
  • 「#地上300mのタダオ」
    • 出演 : 淵上泰史、入山法子、上地春奈、永野宗典、本多 力
    • 監督 : 森谷雄
    • 脚本 : 北川亜矢子

★ 感想

微妙にネタバレ。ご了承を。



一編が二十分なので、少々慌ただしいけど、その分、ワンポイントに絞ったテーマになっているので分かり易い。
「ハッピーバースデー」は、プチ・ロードムービーというテイストで、なぜか凸凹コンビが旅に出るんだけど、チンピラのお兄ちゃんがなんとも憎めないいい奴。ラストは、ちょっと可哀想な誕生日(アニバーサリー)を迎えることになるんだけど、それでもめげないところが愛せるキャラクターだった。

「五十年目のシンデレラ」は、明日は我が身と思えなくもない話。五十年目の結婚記念日をどういう感じで迎えているのだろうかと、そんなことを想いながら観てしまった。
モカ・コーヒーを飲むシーン、そんなこともあるかも知れない。味の記憶って、強く、深く、頭の中に残っていそうだし。その日に備え、今から馴染みの魅せ・馴染みの味を作っておくかな。

「記念日が行方不明」。まあ、これが目当てだった訳ですが。
表向きは周りに合わせて明るく振る舞っているものの、心の奥には闇を抱えている、そんな居場所のない少女の複雑な感じが良く出ていた。
でも、急に「銀河鉄道の夜」のように、“黄泉の国”へ向かうことになってしまう訳だけど、話としては素直に受け入れられた。変にひねらず、銀河鉄道に寄せていたからかな。まあ、死にゆくのは友人のカンパネルラではなく、この話だと自分自身なんですが。
こういう、陰のある女の子の役にはハマります、伊藤万理華さん。見た目が童顔なのが、余計にギャップを感じさせてグッド。いやぁ、よかった。

そうそう。この日は監督の高橋栄樹さんと伊藤万理華さんのトークショーもあったのでした(だから、この日に観に行ったんですけどね)。「陰のある子の役が多くなっているけど、もっと色んな役に挑戦したい」とのこと。すると高橋監督が、「以前撮った伊藤万理華さん・生駒里奈さんのビデオのシナリオ、実は全く違ったものを用意していた」と告白。生駒里奈さんが宇宙刑事で、伊藤万理華さんが宇宙人に扮して、しかも目からビームを出しちゃう筋書きだったとか。「ワンダーウーマン」か「バーバレラ」のような感じなのだろうか。。。そんな彼女も観てみたいものです。


五本終わったところでプロローグがあるんですが、大団円のハッピーエンドにほっこりした気分で観終わることができました。急に気温も下がってきた最近、人恋しくなく季節にちょうどいい作品だったのでありました。

★ 公開情報


IMG_20161029_211103.jpg

★ BD/DVD

発売されるといいな。


映画(全般) ブログランキングへ




nice!(9)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画