So-net無料ブログ作成
検索選択

「篠田桃紅 昔日の彼方に」展 @智美術館 104歳にして新作を作り続けるバイタリティに感服 [美術 : 美術展、写真展紹介]

IMG_20170401_162149.jpg


智美術館で開催されている「篠田桃紅 昔日の彼方に」展の内覧会に参加してきました。
例によって、特別の許可を得て写真撮影しています。通常は撮影NGですので、ご注意を。

★ 展示内容

この3/28で104歳の誕生日を迎えられた篠田桃紅氏は、書家であり、墨絵画家であり、リトグラフまで手がけている美術家。
智美術館での個展は二度目。今回は書、抽象画、リトグラフなどを、旧作から最新作(今年作成!)まで五十点余りで構成している。

三好達治の詩を書いた(と思われる)作品。
篠田桃紅は、文字を文字として書いてしまうと、日本語の読めない人に理解してもらえない、と考える。そして、元々は文字であるだろうけど、読めなくても良くて、その造型・意匠を絵画の一部として捉えてもらおうとして作品化しているそうです。草書、元々が範読が難しいけど、確かにこの作品は厳しい。
この赤枠の作品、長らく米国のロックフェラー家で所蔵されていたそうです。その後、日本に戻って来た時、篠田桃紅はこの作品に使った紙(の残り)を保管していて、そして新たにそれを塚って作品を製作したのでした。それが奥に写っている作品。同じ紙ですが、経年変化したものはやはり色がだいぶ変わっていますね。
IMG_20170401_163528.jpg


どれも筆を使って、墨で描かれています。力強さと、赤い線のセンセーショナルなイメージと、見るものをガツッと掴むものがあります。
IMG_20170401_162224.jpg


いつもは工芸作品を展示する智美術館。そのためか、絵画作品の展示もちょっとユニーク。意外と見易くてグッドです。
文字なのか、何かをイメージした絵画なのか、図形なのか。大胆に墨で塗られた線と、繊細な線とが交差する作品。
IMG_20170401_162239.jpg


普通に文字として読める作品もあります。
IMG_20170401_164127.jpg


小倉百人一首に選ばれている在原業平の「ちはやぶる・・・」の歌をしたためた作品は、2016年作。103歳にして、絵画的な、抽象化された文字と、記号としての(読める)文字とを自在に使い分けるその自由さ・クリエイティビティに圧倒されます。
IMG_20170401_164051.jpg


こちらも同じく在原業平の「ちはやぶる・・・」をテーマにした作品。“からくれなゐに”染まる竜田川をイメージしたのだろうか、ハッとさせる朱が、流れ、乱れる様子が目に浮かびそう。
IMG_20170401_164248.jpg


凛とした姿が美しい人ですね。芯のある感じがひしひしと伝わってきます。迫力あります。
IMG_20170401_164515.jpg


なお、篠田桃紅は、自身の作品にタイトルを付けることをしないのだそうです。タイトルがあると、作品のイメージを固めてしまうのを嫌ってのこと。見る人が自由に見て欲しいとの願いからだそうだ。
と言いつつ、今回の展示作には全てタイトルが付いている。これは、長年、篠田桃紅の作品を扱っているギャラリーが、篠田桃紅の許しを得て付けたものとのこと。

★ 感想

私が篠田桃紅の名前を知ったのは、最初の智美術館のイベントに参加した時のこと。「智美術館の設立者である菊池智は篠田桃紅と旧知の仲だったそうです。その縁で智美術館のロビーや、展示室へと降りていく螺旋階段の壁面に篠田桃紅の作品が使われています。」という説明を聞いたのが“初めまして”でした。

「女」の一字をデフォルメした作品。女性が佇んでいるようなイメージ。美術館に入ると、目の前にドーンと飾られています。菊池智が、自分の代わりに「女」がお出迎えしている感じを出したとのこと。
IMG_20170401_160157.jpg


「草・行・真」の三文字を使った“壁画”。だけど、知らないとその字が描かれているとはわからないと思います。
IMG_20170401_160745.jpg


年齢が云々関係なく、観て楽しい、そして惹かれる作品が一杯。「ちはやぶる・・・」の作品(群)が私は気に入りました。文字として読ませる作品もあれば、紅葉が水面に漂いつつ流れゆくイメージを感じさせるものもあり。その自在なイメージの変化が面白い。
ずいぶんとタッチの異なる作品が並んでいるので、その中で自分の好きなものを見つけるのも楽しそう。

工芸作品がメインの智美術館ですが、いつもと違う今回の企画展もグッド。おすすめです。

★ 美術展情報

「篠田桃紅 昔日の彼方に」展は下記の通り、開催中。






nice!(16)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

nice! 16

コメント 2

JUNKO

この展覧会は相棒がきっと行こうというと思います。
by JUNKO (2017-04-03 19:57) 

ぶんじん

JUNKOさんへ:
相棒さん、趣味がいいですねぇ!
この美術館、展示スペース自体が洒落ていて、それだけでも一見の価値ありです。
by ぶんじん (2017-04-04 18:46) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0