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静嘉堂文庫美術館 『「超・日本刀入門」~名刀でわかる・名刀で知る~』展 鑑賞ポイントから学べます [美術 : 美術展、写真展紹介]

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★ 静嘉堂文庫美術館とは

静嘉堂文庫美術館で開催されたブロガー内覧会に参加してきました。
例によって、特別の許可を得て撮影をさせてもらいました。通常は、撮影NGです。

この美術館、初めて。でも、私が知らなかっただけで、実はすごいところだった。公式サイトの説明によると、
静嘉堂は、岩﨑彌之助(1851~1908 彌太郎の弟、三菱第二代社長)と岩﨑小彌太(1879~1945 三菱第四代社長)の父子二代によって設立され、国宝7点、重要文化財84点を含む、およそ20万冊の古典籍(漢籍12万冊・和書8万冊)と6,500点の東洋古美術品を収蔵しています。静嘉堂の名称は中国の古典『詩経』の大雅、既酔編の「籩豆静嘉」(へんとうせいか)の句から採った彌之助の堂号で、祖先の霊前への供物が美しく整うとの意味です。
とのこと。二子玉川駅から歩いて二十分ほどの、住宅地の真ん中にある、“お屋敷”と呼ぶのに相応しい佇まいの美術館でした。そして、なによりも世界に3点しか現存していない中国・南宋時代の国宝「曜変天目(稲葉天目)」を収蔵していることで知られています。これを聞いて、「ああ、ここがそこだったのね!」と私も納得。
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そんな静嘉堂文庫美術館で今、開催されているのが『「超・日本刀入門」~名刀でわかる・名刀で知る~』展です。
刀剣の収蔵品はなんと百二十振り(日本刀は「一振り、二振り」と数えるそうです)もあり、その中から選りすぐりの三十振りが展示されています。その中には国宝一振り、重要文化財八振りが含まれています。

とは言え、正直言って「日本刀って芸術品だというのは分かるけど、鑑賞のポイントが分からない」し、そもそも「鞘(ケース)や柄(つか:グリップ部分)は違いが見れば分かるけど、刀身(刃、本体)だけだとどれも同じに見えちゃう」という感じです。
でも、今回の企画展は、そんな私のような素人にも“鑑賞のポイント”から教えてくれる“超入門”編となっているのです。例えば、観賞の手引きや刀剣の各部の名称などがパネルになって最初に貼られているので、まずはそれを見れば大丈夫、と言うもの。

そして、今回のブロガーイベントでは、館長の河野さん(真ん中)、本展企画担当学芸員の山田さん(右)、そして美術系blog「青い日記帳」でお馴染みのTakさん(左)によるトークショーや、山田さんによる展覧会の説明などもありました。
河野さんは「「世界に挑んだ7年 小田野直武と秋田蘭画」展トークイベントはアートと歴史ミステリーと江戸文化論と盛りだくさん」でもお話を聞き、そのパワフルさに驚かされたんですが、今回も然り。
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刀剣の鑑賞ポイントは会場に行って見て欲しいんですが、そもそも日本刀には「太刀(たち)」と「刀(かたな)」と、大きく二つの種類があるということを今回のイベントで改めて知りました。
「太刀」は、平安時代から室町中期までの日本刀で、刃を下にして左腰に吊り下げる形で携行したものです。
方や「刀」は刃を室町時代から登場した日本刀で、刃を上にして腰に挿す形で携行したものだそうです。(江戸時代が中心の)時代劇で出てくるぶしが腰に挿しているのは全て「刀」なんですね。
そのため(?)、美術館などで飾る時も、太刀は刃を下にして、刀は刃を上にして展示されています。なので、刃がどっち向きかで「ふむ、これは古い時代の「太刀」だな」なんて分かってしまうのでした。これだけでも知ると、ちょっと興味が湧きますね。

他にも色々とあるんですが、私もこれから勉強して行くので、みなさんも会場で見てくださいな。
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日本刀は“道具”でもあった訳で、となると製作者が誰かと言うことと共に、“誰の所持品だったのか”、“誰が使ったのか”も気になるところ。
今回の展示品の中には、織田信長が滝川一益に賜った一振り(号(ごう:ニックネーム)「滝川高綱」)や、ちょっと前の大河ドラマで人気の出た直江兼続の愛刀(号「後家兼光」)などが展示されています。

知っている武将の持ち物だったと思うと、それもまた興味を惹きますよね。最近はゲームやらコミックで“イケメン”として武将が描かれることが多いせいか、そこから日本刀に興味を持つ人も多いのだとか。そういうのも、もちろんアリでしょう。
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★ 展示内容

刃を下に展示しているので、これらは「太刀」です。
国宝の「手掻包永太刀(てがいかねながたち)」や、重要文化財の「伯耆安綱太刀(ほうきやすつなたち)」、「古備前行光太刀(こびぜんゆきみつたち)」などが展示されています。
名前もかっこいい。
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真っ赤な鞘(朱塗鞘打刀拵(しゅぬりざやうちがたなこしらえ)が目をひく一振りが、信長が滝川一益に賜った「滝川高綱」。いやぁ、これはきれいでした。もちろん、刀身も見事なのでしょうが、やっぱり朱塗りの鞘に目が行ってしまいます。
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「小太刀(こだち)」、「脇差(わきざし)」、「短刀(たんとう)」も展示されています。
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鑑賞ポイントは会場で勉強するとして、贔屓の武将の復習をしておくと、所縁の品を発見した時の喜びが倍増するかも。
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★ 感想

絵画や彫刻、そして工芸と、最近は色々見て楽しんで知るんですが、日本刀はノーチェックでした。真面目に見たのは今回が初めてかも。
鑑賞のポイントを一つでも二つでも良いので知ってから観ると、それだけでもかなり楽しめました。
例えば、刀身は強度を持たせるために材質の異なった金属を使っていて、その境目が手作りなので一振りずつ異なった模様になってます。それもまた美しさの一つになっていて、これも鑑賞ポイントの一つ。なるほど、よく見ると確かに色々な模様があります。あるものは、雨だれが垂れるような感じになっていたり、あるものはかなりきれいなはっきりした境目になっていたり。なるほど、こういうものが刀剣一振りずつの“個性”となっているんだなと実感できました。
そんな感じで色々と知って、また数を見ていくとさらに楽しくなりそう。

あと、静嘉堂文庫美術館自体もまた一見の価値あり。門を入ると、建物があるところまで、武蔵野の森って感じの園内を歩いていくですが、散歩するにもいいですよ、ここ。さすがは岩崎家、良い趣味してますな。

★ 美術展情報

「「超・日本刀入門」~名刀でわかる・名刀で知る~」展は下記の通り、開催中。




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