So-net無料ブログ作成

「海難1890」 : トルコと日本と、百年の時を超えた絆の物語。人を思いやる心に自然と涙が [映画の感想]

IMG_20151202_183907.jpg

リンクシェアのイベントで、ターキッシュエアラインズ特別協賛の試写会に参加してきました。

★ あらすじ

オスマン帝国(現在のトルコ)は、日本に親善使節を派遣する。帝国海軍の軍艦エルトゥールル号は六百五十名以上の乗組員を乗せ、イスタンブールを出航した。木造の老船だったので、公開を危ぶむ声もあったが、途中の座礁や船体破損、暴風雨も乗り越え、横浜に到着する。六ヶ月の予定が十一ヶ月を要した航海だった。そして、無事に明治天皇に謁見を果たす。
だが、悲劇は帰路すぐに待ち受けていた。帰国を急ぐ余り、台風の中を出港。そして、和歌山沖(現在の串本沖)で座礁・沈没してしまったのだ。
遭難を知った近くの村人たちは総出で救助に当たる。六十名余りが救出された。元々が貧しい漁村。嵐で量に出られないとその比の食べ物にも困窮する有様。でも、村民たちは献身的に介護にあたり、少ない食料を供出、非常時のための鶏も潰して遭難者たちに食事を提供したのだった。言葉の壁もあり、事件のショックから暴れる遭難者もいたがだんだんに彼らは村民たちの優しさに気づいていく。
そして、甚大な被害を出しながらも、生存者たちは日本海軍の軍艦に分乗し、無事、故国に帰ることができたのだった。
1890年の出来事だ。

それから約百年後。1985年、イラン・イラク戦争の停戦合意が破棄され、テヘランにも空爆が開始された。突然の出来事に逃げ惑う人びと。外国人も多数、テヘランに暮らしていたが、各国の救援機でそれぞれの国へと脱出していった。だが、日本政府は救援機を飛ばすことができずにいた。元々、日本からの就航便がなかったり、乗員の安全が保証されないこともあり、日航はNG。法律未整備もあって自衛隊機の緊急派遣もできなかった。
そんな中、在イラン日本大使はトルコ大使に救援を要請した。そして、トルコは自国民用救援機を二機に増やし、日本人に“席を譲って”くれたのだった。

★ キャスト&スタッフ

  • 出演 : 内野聖陽、ケナン・エジェ、忽那汐里、アリジャン・ユジェソイ、夏川結衣、永島敏行、竹中直人、笹野高史、他多数
  • 監督 : 田中光敏
  • 脚本 : 小松江里子
  • 音楽 : 大島ミチル
  • 題字 : 紫舟

★ 感想

1890年の海難事故も、1985年の邦人救出の話も、それなりに知っていて、私もトルコというに対しては親近感を覚えてました。昔、「トルコ近現代史―イスラム国家から国民国家へ」なんて本も読んだことがあったし。
とは言え、話としては知っていても、改めて映像になったものを観ると新たな想いが湧き出てきました。

1868年に始まった明治の世の中。そこから数十年しかたっていないとなると、貧しい漁村では医療体制もそうは整っていなかっただろうし、災害対策なんて厳しかっただろう。
でも、漁村だけあって海の事故には慣れていたのかな。「溺れている者は誰であっても助けるのが海に生きるものの掟だ。そうでないとご先祖様に顔向けできない」といった主旨の台詞が出てきたが、まさにそうなのだろう。“情けは人のためならず”とはこういうことを言うのだと再認識させられた。
法律だの、国と国との関係だの、色々と難しいものはある。でも、人びとが社会を構成し、集団で生きていくための基本はこういうことなんじゃないかな。

この映画、日本の文化庁とトルコの文化・観光省が助成していることもあってか、かなりきれいな話に仕上がってます。史実として細部はどうだったのかと、異論のある人もいるかも。とは言え、そんな小さなことは関係なし。人が人のことを思いやる心は時を超え、国を超えて通じ合い、繋がっていくものだと素直に信じられる気持ちにさせてくれる作品でした。
日々、損得勘定やら打算やら懐疑心一杯で生きていかねばならない世の中ですが、たまには素直な気持ちになって人の優しさに涙するのもいいんじゃないかと思います。心のデトックスって奴ですかね。
なんていうか、一言で言うと「悪い人が一人も出てこない映画」だった。クリスマスシーズンにはぴったりですよ。おすすめです。

最近、ちょっと騒がしいトルコの国ですが、この映画を観たのをきっかけに、もう少し歴史や文化を勉強したくなったのでした。


おまけで、ユナイテッド・シネマ豊洲iconの話。

シネマコンプレックスは珍しくなくなってきましたが、ここも同様。そして、アーバンドック ららぽーと豊洲の中に入っていて、食事やショッピングもついでにできるのでやっぱり便利ですね。
『パディントン』|2016年1月15日 全国ロードショー!ということで、クリスマスツリーも飾られて華やかになってました。
IMG_20151202_174953.jpg

座席もきれいで広々。ゆったりと観賞できました。グッド、グッド。
IMG_20151202_184146.jpg

★ 公開情報


★ 原作本


Amazon.co.jpで購入する
楽天Kobo電子書籍ストアで購入する


参考書はこちら。「トルコ軍艦エルトゥールル号の海難」。
Amazon.co.jpで購入する
楽天ブックスで購入する


ユナイテッド・シネマのオンライン予約サイトはこちら。
ユナイテッド・シネマ 最新映画を自動更新でご紹介!



映画(全般) ブログランキングへ



nice!(11)  コメント(5)  トラックバック(0) 

nice! 11

コメント 5

TaekoLovesParis

100年前の海難の史実と恩返しの1985年の話をまとめて映画化したのですね。なるほどー、トルコと日本の文化庁が後援なんですね。映画化することによって幅広い層に見てもらえていいと思います。トルコとロシア、気になるところですが。
by TaekoLovesParis (2015-12-05 14:55) 

JUNKO

見たいものです。
by JUNKO (2015-12-05 19:46) 

ぶんじん

TaekoLovesParisさんへ:
歴史を知る、歴史から学ぶことはやっぱり大事だなと思ったのでありました。

JUNKOさんへ:
札幌だと、サッポロファクトリー内のユナイテッド・シネマで上映中だそうです。ぜひ。
by ぶんじん (2015-12-06 07:52) 

JUNKO

ぶんじんさん、ご丁寧にありがとうございます。ファクトリーはよく行きます。
by JUNKO (2015-12-06 19:25) 

ぶんじん

JUNKOさんへ:
サッポロファクトリーのクリスマスツリー、見に行きたいものです。
by ぶんじん (2015-12-06 21:43) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0