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Rolleiと北京出張 その2 什刹海の胡同巡り [散歩写真]

万里の長城も良かったのですが、こっちの方がぜひとも行きたかったのです。それは北京の胡同(ふーとん)。
下町の路地で、狭い敷地に家が密集した地域です。万里の長城は世界遺産としてこれからも保護・保存されていくのでしょうが、胡同は消えゆく運命にあり、北京オリンピックの際にはかなり取り壊されてしまいました。一部、保護地域に指定されたそうですが、元々が無秩序に家の増築をしていった地域。内部から建て替えも進んでいて、保存は難しそうです。
北京に出張に行くと決まってから胡同に関していろいろと予習をしてました。インターネットで資料を探して読んだり、写真集を買ってみてみたり、「胡同の理髪師」なんて映画を観たり。なぜか気合いを入れて張り切っちゃいました。なんでですかね。今、見ておかないと消えてなくなるという気がしているからでしょうか。東京の下町を散歩した時に感じたあの懐かしさをきっと北京でも感じられるんじゃないかという期待からでしょうか。

ということで、保護地区にもなっていて、さらには観光地としても有名になっている什刹海(しーちゃーはい)に行ってみました。本当は観光地化されていないところがいいのでしょうが、北京初心者でしたし、中国の同僚も「胡同はほとんど知らない」とのこと。有名どころを攻めることにしたのでした。
胡同とは元々道幅の基準の名前だったそうです。元の時代では大通りから順に大街(37.2m)、小街(18.6m)、胡同(9.3m)と規定され、街が造られていったとか。今の胡同はいつの頃からのものなんでしょうかね。どう見ても9.3m幅はなさそうですし。
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四合院造りという建築様式が中国では数千年前からあるとか。中庭の周りに北・東・西に独立した棟を建て、南側は門(と使用人部屋)になっている形式だそうです。北京でもこの形式の住居が並んでいました。が、人口がどんどんと増加していくに従い住居不足に。文化大革命の時代に、一軒家だったこの四合院を集合住宅化することを進めたそうです。独立していた北・東・西の建物にそれぞれ別の家族が住むようになり、さらには中庭や通路に小さな小屋を建て増ししてきました。元は一軒の家だったので壁に囲まれ、門もあるのですが、その中に何世帯もが暮らす、トイレや中にはキッチンまで共同の集合住宅になったのでした。その様子は壁の外からでもわかります。付け足し付け足しで造ったので、屋根が変な風につながっているんですよ。こんな風に。
で、こんな風に集合住宅になってしまうことを「雑院化」と呼ぶそうです。
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四合院造りの家の門です。今も一軒家のままのものもあるようですが、ほとんどが集合住宅化していて、この門の奥に何軒もの家がひしめいているのです。なんか不思議ですね。
四合院の門はその家に暮らす人の社会的な地位や身分を表しているそうです。門の下(両脇)、階段のところにある石柱は職業を表すそうです。このような四角の石柱は文人や教師などで、これが丸いと軍人などを示しているのだそうです。
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門の上にある杭は家の格を表すそうです。本数が多いほどいい家柄ということですね。だいたい、二本は一般人で、四本は役人の家だとか。中には八本・十二本と付けている家もあるそうですが、この辺りでは見かけませんでした。
昔はこの杭の本数が合わないと(家柄が合わないと)結婚もできなかったそうで、「門当互対」という四字熟語(?)になっているとのこと。
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門扉のノッカー。これは・・・・どういう意味があるんでしょうね。そこまでは調べきれませんでした。
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雑院化した四合院。一般の人が住んでいるところですから、勝手に入っていく訳にはいきません。でも門のところをちょっとだけ・・・。電気のメーターが12個も付いてました。ということは、ここには12世帯が暮らしていると言うことですね。
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什刹海は北京市内の西側にある湖の一つ。観光地として有名になるとともに湖のほとりにはバーも建ち並ぶようになり、お洒落な街になってました。こんな感じのバーがずらーーと並んでるんですよ。きっと夜は賑やかなんでしょうね。
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でも、観光地ですから昼だって賑やか。胡同の街並みを人力車で回るのが流行です。すごい数の人力車が街中を疾走しています。元々が狭い胡同の道。人力車が渋滞を起こしている場面もあっちこっちで見ましたよ。車夫達が言い争う声も賑やかで、何を言っているか判らないけど楽しくなっちゃいます。
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ということで、私たちも乗りました。二人乗りで、一人60元(約900円)。走っているあいだ、一生懸命、観光案内もしてくれます。もちろん中国語なのでさっぱりわからないんですが、同僚に通訳してもらって楽しむことができました。料金はどの人力車に乗っても一律とのこと。で、おじさん曰く、「頑張って漕ぐし、一杯説明するのでチップをよろしく」と。このチップはそのまま彼らの収入になるようです。正規料金の方は走っている途中にある事務所で支払いました。
で、確かに一生懸命説明してくれるんですが、そのたびに後ろを向いて”脇見運転”。人が一杯で、しかも道も狭いのでハラハラしちゃいましたよ。案外とスピードも出るし。おじさん、今日も安全運転で頑張っているかな。電動カートも登場しているようですが、胡同には人力車の方が似合いますね。
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人力車での観光、途中で四合院見物ができるところに連れていってくれました。入場料20元。まあ、そういうコースになっているのでしょうが、悪くはないサービスです。
雑院化していない四合院を博物館としているもの。お客さんごとに案内役が付いて、いろいろと説明してくれます。例によって中国語ですが。ここは中国なのだから当たり前ですけどね。で、ここは裕福な商人の家だったそうです。内装も凝っていて、玉を使った壁の飾りや、京劇をモチーフにした装飾などが見事でした。
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四合院博物館の庭にあった謎の像。
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人力車ツアーのゴールはここでした。「小吃(しゃおちー)」とは軽食のこと。といっても、麺類や丼物のようなものもあるので、食事には充分です。この店は日本のガイドブックにも載っているくらい有名です。が、夕食の時刻でもあったので残念ながらパス。このあと、北京ダックの店に行ったのでありました。
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東京の下町で感じた懐かしさとは違うけど、人々が暮らしている街の雰囲気を感じることができました。いやぁ、よかったなぁ。時間がなかったのでちょっと駆け足だったから、次の機会があればもっとゆっくりしたいな。あのバーのどれかに入って、夕焼けを眺めながら一杯も悪くないだろうし。
また行きたいな。


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コメント 8

kimiko

おはよ~ございます。
出張の合間に観光の時間もたくさんとれたようで、ぶんじんさんにはオイシイお仕事でしたね。^^

胡同...道幅を表しているんですねっ。
人力車の数...半端じゃないですねぇー、60元でどの位の時間案内してくれるのでしょ?^^
後ろを振り返って説明・・・たしかにちょい怖いかも。^^;;
インドはもっとゴチャゴチャしてる上、スピード運転が怖くて乗りませんでしたがw
30分位で1人30-50ルピー(100円前後)と言ってました。中国のが物価は高いのですね。
周りの景色をゆっくり楽しむには、タクシーよりずっと風情がありますねー♪

小吃...残念でしたね。こういう美味しい麺類の食べられるお店巡りしてみたいなぁ(^^)ο
by kimiko (2009-09-22 08:15) 

jun

北京は行ったことがないです。
保存されていても消えゆく可能性のある姿は見ておきたくなりますよね~。
門扉のノッカー、可愛いですね。うちにも欲しいわ~(笑)
by jun (2009-09-22 12:10) 

u-k

乗ってみたいですねー、おじさんとおしゃべりしながら。勿論言葉は分かりませんが(笑)
by u-k (2009-09-22 18:04) 

ぶんじん

kimikoさんへ:
人力車、一時間くらいだったでしょうか。インドに比べると中国はまだ整然としてますよね。
小吃、次回は必ず挑戦したいなと思ってます。いつになるかわかりませんが。

junさんへ:
ほんと、そう思います。どこの国でも、下町の風情っていいですからね、人々の暮らしが感じられて。

u-kさんへ:
ハスキー・ボイスの、人の良さそうなおじさんでしたよ。言葉が通じたらもっと楽しかったのでしょうが。
by ぶんじん (2009-09-23 18:25) 

HEIJI

仕事とは言え、北京良いなあ。
臨場感ありますね!!
by HEIJI (2009-09-24 01:21) 

ぶんじん

HEIJIさんへ:
仕事でしたが、かなり“充実”しておりました。やっぱり下町散歩はいいものです。
by ぶんじん (2009-09-24 21:34) 

カエル

中国の中でも、胡同は行ってみたい場所の一つです。
無くなっちゃうのは本当にもったいないですよね。
オリンピックの開催のせいなんですよね。。。
東京もどこか変わるのかな。
by カエル (2009-09-24 22:35) 

ぶんじん

カエルさんへ:
都市も変わっていかないといけないのでしょうが、やっぱり寂しいですよね。
東京、オリンピック誘致は成功するのかな。
by ぶんじん (2009-09-27 20:38) 

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