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★ このブログのコンセプト

「ぶんじんのおはなし」という題名を見ればわかってしまうように、テーマやコンセプトをちゃんと決めて始めた訳じゃないこのブログ。でも、長く続けているうちに後付けですけどコンセプトめいたものが決まってきたかな、と。

「その時、その時期に興味を持ったものを徒然に語る。面白いと思ったものを紹介し、ふーん、そんな話もあるのね、と思ってもらう。」

つまりは、趣味めいたものについて語っています。文字通り、趣味が合ったら末永いご贔屓を。

★ 管理人について

呼び名は「ぶんじん」。抑揚を付けずに、平坦に読んでください。
人間五十年とする、もうロス・タイム突入。東京の下北沢に生まれ育ち、学生の時にちょっとだけ京都にいました。
読書と散歩が趣味。そこから広がって、色んなものに首を突っ込んでいます。

★ 主なカテゴリー

何でもありのブログなので、順番に読んでもとりとめがないかも。一応、下記の通りに分類してみています。それぞれ、リンク先に飛んで行ってみてくださいな。
などなど。




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「ダヤニータ・シン インドの大きな家の美術館」展 まだまだ知らない顔を持つインドを垣間見る [美術 : 美術展、写真展紹介]

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東京都写真美術館「ダヤニータ・シン インドの大きな家の美術館」展を観てきました。

★ 展示内容

本展は、インドの写真家ダヤニータ・シンの作品をテーマ別に構成した企画展。
公式サイトの説明によると、
ダヤニータ・シンの作品は視覚的な小説とも呼べるような、ドキュメンタリーとフィクション、夢と現実、不在と実在が綯い交ぜになったユニークな世界を展開しています。近年は移動式の「美術館」を考案し、全体を〈インドの大きな家の美術館(Museum Bhavan)〉と名付けました。詩的で美しい世界のなかに、現代写真・美術が抱える美術館システムやマーケット等の問題、現代社会におけるセクシュアリティや、格差、階級、ジェンダー、アーカイブ、情報等の様々な問題が示唆されています。また、従来の写真や写真集という概念を軽々と超えて、写真というメディアの新たな可能性を切り開いています。彼女の作品は今後の写真のあり方を考える上でも示唆に富むものです。
とのこと。世界的にかなり有名な写真家とのことですが、ごめんなさい。私は“初めまして”でした。

テーマ別展示は下記の通り。
  1. マイセルフ・モナ・アハメド
  2. 第3の性(ポートフォリオ)
  3. 私としての私
  4. セント・ア・レター
  5. ミュージアム・オブ・チャンス
  6. ファイル・ミュージアム
  7. リトル・レディース・ミュージアム 1961年から現在まで
  8. ミュージアム・オブ・シェディング
  9. タイム・メジャーズ
  10. モナ・アンド・マイセルフ
  11. スーツケース・ミュージアム
「ミュージアム・オブ・チャンス」などが“移動美術館”仕様で展示されている。折りたたまれる分が細くて、折りたたみ数が多い、“屏風”のようなものを想像すればいいでしょうか(想像しにくい?!)。各作品はスクエアだったり、横長だったりと、色々。パタパタ“屏風”にズラリと並んでいる。確かにこれならば移動も可能だし、パッと開いて作品展示が出来るだろう。

★ 感想

ダヤニータ・シンは欧米系メディアのカメラマンとしてキャリアをスタートさせた。だが、インドの貧困の様子やエキゾチックな場面の写真ばかりを求められることに違和感を感じ、アート写真家に転向したのだそうだ。確かに、インドと聞くとどうしてもそんなステレオタイプなシーンが浮かんでしまう。道路を歩く牛や、その脇で寝ているのか死んでいるのか分からない人がいたり、そんな光景がインドの印象だ。

単純に人口が多いから、他の国と割合が同じだとしても、絶対数は膨大なものとなるのだろう。LGBTをテーマにしたのは頷ける。
とはいえ、LGBTと言うと化粧をした”男性”を被写体に多く取り上げるのはいかがなものか。それこそステレオタイプなんじゃないかな?と思ってしまう。派手な化粧をするのはLGBTではない人にも当然、いるし、性を商売にしている人も少なからずいるだろう。そして、誰もが商売を抜きにした日常生活ではノーマルな化粧をして、もしくはスッピンで暮らしているだろう。LGBTだからといって、ことさら性を強調した感じではないと思う、日常の中では。
そんなこんなで、この作品群はちょっといただけなかった。

中国四千年の歴史、とはよく言われるフレーズだが、インドの歴史はざっとどの程度なのだろうか。それを思うと、”ライブラリアン(司書)”って特別感がある印象を受ける。歴史の証人、語り部、伝承者。山のように積まれ、無造作に束ねられた、中身がなんだか分からない書類の束を背景にしたそんな人々の姿は神秘的でもある。
そんな棚にはインデックスがどこにも貼られていないように見える。となると、どこになにがあるかはライブラリアンの頭の中だけに存在するのだろうか。記憶と記録の同一性。であれば、遙か太古の歴史もその中に納められているのかもしれない。そんな想像をさせてくれるシーンだ。

可動式美術館と言う発想も、そんなシーンの延長と思えば必然だったようにも見えてくる。語り部は人の集うところならどこでもその話を始められるだろう。そして、ダヤニータ・シンは同様に自分の作品を人の集まる場所でぱっと広げてみせる。作品のテーマと重層的な展開がとてもおもしろい。

森美術館で観た「N.S. ハルシャ」展(「「N・S・ハルシャ展:チャーミングな旅」 インドの現代アート作家の不思議な世界」)といい、現代インドアートが熱いようだ。確かに、今は乾期だろうから、文字通り暑いだろうな、インド。デリーで40℃の気温を体験したことがあるが、そんな国だからこそ、パッションも気温以上に熱くなっているようだ。

奥が深いな、インド。まだまだ知らない、色んな顔があるようだ。

★ 写真展情報

「ダヤニータ・シン インドの大きな家の美術館」展は下記の通り、開催中。





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